屋根のリフォーム、改修工事の種類は3つに分けられています。屋根塗装、屋根のカバー工法(重ね葺き)、屋根の葺き替えです。屋根の修理、改修をする際にはそれぞれの状況に合わせて最適な工法を選ぶ必要があります。屋根塗装はこの中でも最も簡易的なもので、利用できる屋根の種類も多少限定されます。
また、塗り替えが必要な屋根では定期的な塗装をメンテナンスとして行う必要があります。
今回は、屋根塗装についての基礎知識をご紹介いたします。屋根の修理を考える際には、ぜひ参考にしてください。
目次
屋根の塗装とは?なぜ行うのか?
屋根の塗装は、塗料を屋根材に塗ることで、屋根材本来の働きを保つために行います。
屋根は、建物を風雨から守るために非常に重要なものです。屋根が経年劣化や、外的要因によってダメージを受けると、雨漏りのリスクが生じてしまいます。大きなダメージを未然に防ぐために、屋根の塗装を行います。
塗膜は屋根材そのものに比べて、ダメージを受けやすくなっています。屋根材を守るためにも常に塗膜が機能する状態に保つ必要があります。
塗装が必要な屋根材と必要でない屋根材
屋根の塗装は屋根の階層、修理工事の中では比較的手軽に行えるリフォームとなっています。
しかし、すべての屋根に塗装が有効かというと、そうではありません。屋根材の種類によって塗装が有効(必要)な屋根とそうでない屋根があります。
塗装が必要な屋根
- スレート屋根
- 金属屋根
- セメント瓦屋根
塗装が不要な屋根
- 粘土瓦屋根
屋根塗装のメリット
屋根を定期的に塗り替えることで、4つのメリットが得られます。
・屋根の寿命を延ばす
屋根は風雨、太陽光、その他外的要因によって日々ダメージを受けています。
スレート屋根や金属屋根は粘土瓦と違って、塗り替えを行わなければ屋根材が傷んでしまい、本来の能力を発揮できなくなってしまいます。定期的に塗り替えを行い、新しい塗膜を与えることで、屋根材の寿命を延ばし、屋根の寿命を延ばすことが可能になります。
・雨漏りを予防
屋根にひび割れが生じてしまうと、そこから雨水の浸入を許し、雨漏りにつながる可能性があります。
塗装によってひび割れの発生を未然に防ぎ、合わせて補修を行うことができます。
・節電効果が見込める
塗料の中には、遮熱・断熱の性能に優れたものもあります。
そういった塗料を使うことで、太陽光による夏の暑さを和らげる効果が期待できます。その結果、冷房の費用を抑えることができ、節電効果が見込めます。
・外観を美しくできる
屋根の塗装を行うことで、外観を一新できます。毎日暮らす家の屋根をきれいに保つことで、日々の暮らしを快適にすることが可能になります。
塗料の種類
屋根に使われる塗料は大きく4つの種類に分けることができます。フッ素樹脂塗料、シリコン樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、アクリル樹脂塗料です。最近はシリコン塗料を使うのが主流になっています。簡単な特徴は以下にまとめられます。
塗料 | 特徴 | 耐久年数 | 価格 |
フッ素樹脂塗料 | 耐久性が非常に高い。一般家庭ではあまり使われない。 | 15~20年 | 高価 |
シリコン樹脂塗料 | 耐久性が高く、汚れにくい。コストパフォーマンスに優れ、よく使われている。 | 12~15年 | やや高価 |
ウレタン樹脂塗料 | 価格、性能のバランスがいい。使いやすく、細かい塗装にも適する。 | 7~10年 | 標準 |
アクリル樹脂塗料 | 耐久年数は短く、耐久性も劣るが、価格が安く、経済的。 | 5~8年 | 安価 |
屋根の修理を考える際には、ぜひ参考にしてください。