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内装・内壁を塗装するメリット・デメリットと塗料の種類
内装・室内の壁をリフォームする際に、塗装か壁紙クロスかで悩む方は多いのではないでしょうか。
壁紙クロスもバリエーションがたくさんありますが、塗料にしか出せない味わいがあったり、DIYで部分補修もしやすかったりという点から、内壁塗装に注目する方が増えてきています。内壁を塗装するときの注意点や、おすすめの塗料についてご紹介いたします。
内装は塗装か壁紙クロスか
壁紙クロスは、大量生産されているため安価で購入しやすく、高機能な商品も流通していることから主流な内壁材とされてきました。
しかし現在、新築やリノベーションにおいて、内装を塗装する方も増えてきています。
最近では、おしゃれな色の塗料も人気が出ており、賃貸物件の入居者を増やす対策として内壁塗装を行う人もいるそうです。
内壁に塗装するか壁紙を使うのかは、汚れがついても気にならないか、今後壁全体をリフォームしたい機会が多くなるかどうかという点を基準にして考えることが大切になります。
例えば、3階建ての家の内、2階の壁だけを塗装して、1階と3階は壁紙を採用したというご家庭もあります。
内壁の塗装を検討したい際には、壁紙クロスとは異なる特徴をよく理解してから施工を開始するようにしましょう。
内壁塗装のメリット
内壁塗装には、壁紙と比べて以下のような利点があります。
おしゃれな質感
まずはじめに何と言っても、壁紙クロスには出せない素材感が魅力といえます。
塗装された内壁は、カフェやレストランのように重厚で温かみのある空間を演出する事が可能です。
カラーが豊富
ペンキ、オイルといった塗料は、複数のものを混ぜてオリジナルの色を作ることができます。
白一つとっても、164色ものバリエーションがある製品も販売されています。
もちろん、好みに合わせてオーダーカラーを注文することも可能になります。
汚れても塗り替えができる
壁紙の場合、一部に汚れや傷ができた時には、全体を貼り直さないときれいに修復することができません。
破損した一枚だけを張り替えたいと思っても、同じ壁紙が製造中止で入手できない場合、左右の壁の色と合わなくなるので、室内全部の壁紙を貼り直すケースは非常に多いです。
塗装仕上げの壁であれば、部分的に直したいとき、周囲の色に合わせて塗るだけでOKなので、大掛かりな作業をする必要がありません。
廃材が出ない
壁紙クロスの貼り替えの場合、剥がした壁紙を廃材として処分することになりますが、塗り替えの場合はこのようなゴミが出ないため、塗装の方が環境に優しいといえます。
内壁塗装のデメリット
内壁を塗装仕上げにしたい場合は、以下のようなデメリットについて配慮しておく事が大切です。
壁紙から塗装にリフォームするときは手間
壁紙クロスを施工してある壁を、塗装仕上げの壁にリフォームしたい場合、基本的には下地から直すことになるので、工事期間がかかってしまいます。
壁紙クロスを張り替えるだけであれば、工事は長くかかっても6、7時間程度ですが、一般的な塗装リフォームは、半日~4日間は必要になります。
1日で終わったとしても、完全に乾燥するまでに時間を置かなくてはいけないため、壁紙のように安易に壁に触れないのも不便な点です。
汚れがつきやすい
壁紙に比べて、塗装した壁の方が汚れが付きやすい点についても注意が必要になります。
子供部屋や、油・水がはねやすいキッチンには壁紙の方が向いているかもしれません。
また、玄関や廊下も、物がこすれたときや、手をついたときの跡が残りやすいので注意が必要になります。
塗り替え時の臭いが気になる場合がある
大抵の場合、ペンキなどの塗料は時間が経過すると臭いが薄れていくものですが、塗装を施した直後は独特の臭気に不快感を覚える可能性があります。
窓や玄関を開放して通風性を良くしたり、換気扇を回したりすることで、しっかりと換気することが大切になります。
内壁を塗装する際のポイント・注意点
健康に悪影響のない塗料を選ぶ
内壁を塗装する場合には、塗料選びを慎重に行うようにしましょう。
基本的には、内装の工事には刺激が少ない水性の塗料を使うものですが、業者によっては油性の塗料を使用するところもあります。
油性の場合、水性のものよりも化学物質を多く含んでいる塗料が多く、乾燥時に気化して体の調子が悪くなってしまう危険性が出てきます。
なお、水性の塗料であっても化学物質が一切ないというわけではないので、水性塗料なら何でも良いということでもありません。
さらに、下地処理をしっかり行わないと、塗料は長持ちせず、また下地材によって相性が良い塗料は異なってきます。
下地の施工からきちんと行い、塗料選びを失敗しないためには、内装の塗装に詳しい業者に依頼することも重要になります。
内壁塗装の種類・バリエーション
内壁塗装に合った塗料としては、以下のものが最適です。
塗料を選ぶときにぜひ参考にしてください。
アクリルエマルションペイント(AEP)
アクリルエマルションペイント(AEP)は、最も人気の高い内装用塗料の一つです。
元々、「エマルションペイント」(EP)とは、塗料の成分である樹脂や油を溶剤に乳化させた、水性エマルション塗料や溶剤系エマルション塗料のことを指していましたが、最近では、メジャーになってきた水性アクリル樹脂のアクリルエマルションペイントのことを、「エマルションペイント」と略して呼ぶことがあります。
アクリルエマルションペイント(AEP)は色づけが簡単で、健康に悪影響を及ぼす添加物が少なく、ほぼ無臭になっています。
防汚性が高い、シリコンエマルション樹脂を採用した塗料も流通しています。
自然塗料
自然塗料・自然系植物性塗料は、珪藻土、植物、鉱物、粘土などといった天然の原料を扱った塗料です。
こちらは、化学物質不使用なので安心です。
吸湿・消臭できる機能があるタイプもあるので、寝室や赤ちゃん・ペットのいる家にも最適と言えます。
ただし、自然塗料を騙った偽物も中には存在するので、信頼できる業者と選ぶようにしなくてはいけません。
なお、自然素材を材料にしているものは少し高価なものが多くなります。
予算の都合で自然塗料を使うのが難しい場合は、万一ペットや子供が舐めてしまっても無害なウレタン塗料がおすすめです。
オイルステイン
オイルステインは、木質下地の木目を引き立てるための上塗り塗料です。
オイルステインは油性の塗料ですが、水性の「水性ステイン」という類似した塗料もあります。
ニス入りタイプ、ニス無しタイプがありますが、ニス無しタイプで施工した場合、木を保護するためにニスやラッカーをさらに塗る必要があります。
一方、ニス入りタイプの場合、1回だけの塗りで完成させなくてはならないため、技術がある人が塗らないと失敗してしまう可能性がありますので、業者を選ぶ際には注意しましょう。
他にも家族で遊べるユニークな塗料も
ちなみに、家族みんなで遊べるような塗料も多く販売されているのを知っていますか?
壁紙の上から塗れる商品もあるので、この機会に一緒にチェックしてみてください。
【黒板塗料】
壁を黒板として使う事のできる、黒板塗料。
本格的なカフェやバーのように、あるいは子供たちの落書きコーナーに。
冷蔵庫に塗ったり、店舗を兼ねた住宅の看板に塗装する方も多いようです。
【水性カラー黒板塗料】
黒板塗料のカラー版になります。
壁の色がカラフルなので、育ち盛りの子供がいるご家庭にピッタリ!
水性なので塗料の臭いがほとんどなく、壁の色に飽きたら重ね塗りができるのも嬉しいポイントです。
【スケッチペイント】
スケッチペイントを使えば、既存の壁がホワイトボードに早変わりします。
透明な塗料なので、黒板のように主張した色にはなりません。
市販のホワイトボードマーカーとイレーザーで書いたり消したりする事が可能で、アトリエや書斎で、アイデアを書き溜めたいときにも便利です。
【マグネット塗料】
壁に磁石を貼ってはがせるようになるのが、マグネット塗料です。
ピンや画鋲を使わずにメモや写真を貼ることが可能になるので安全ですし、壁や写真をきれいに保てるのも嬉しいポイントです。
塗装の仕方を工夫すれば、黒板・マグネット両方で遊ぶこともできます。
内壁の塗装は、経験がないと臭いや健康被害などの不安を感じる方は少なくありません。
心も体も快適に過ごせる内装にしたいですね!